心の傷を癒す簡単な方法

診察

誰でも出来るトラウマの払拭方法

バタフライハグとは、メンタル医学の中で注目されている、心の傷やトラウマを癒す方法のことです。方法は簡単で、まず腕を胸の前でクロスさせます。その後、左右の肩を自分の手で交互にトントンとリズミカルに叩きます。この動作を2分程度行うだけで、高い癒し効果を得られることが分かっています。この動作を行っている様子が蝶々の様に見えるため、バタフライハグと名づけられました。道具もいらず、場所も選ばないため、子供からお年寄りまで誰でも出来るというのが大きなメリットです。その中でも、特に子供は素直で暗示にかかりやすいため、より効果が高いということが分かっています。その歴史は、メキシコで起きた災害がきっかけです。巨大ハリケーンが街を遅い人々に深刻な被害をもたらしました。その際、試験的に人々にバタフライハグを行うように指導がなされました。人々は傷ついた心や災害による恐怖心を克服するためバタフライハグを行い、その結果、トラウマになりにくくなるという実験データが得られました。この出来事から、心の癒しに高い効果があることが分かり現在でも注目されているのです。また、その後より確かなデータを取るため、同じくメキシコで巨大地震が起きた際に再度実験を行い、結果も同じように良いものでした。現在でも、災害など大きなトラウマとなる出来事が起きた際には、バタフライハグを行うように指導しています。また行う際のポイントは、払拭したい辛い出来事に意識を集中させることと、リズミカルに交互に叩くということです。

バタフライハグになぜこのような癒し効果があるかというと、それは脳に関係しています。辛い出来事によってトラウマを抱えたりPTSDを発症したりすると、負の感情を生み出すと言われている右脳の働きが非常に活発になります。逆に、ポジティブな気持ちを作り出す左脳の働きは低下していきます。しかし、バタフライハグの動作によって、肩に伝わる衝撃が左脳の働きを活発化させ、右脳の暴走を低下させることが出来るのです。これはアメリカで行われているEMDRという方法の簡易版であると言われています。EMDRは、眼球を水平方向に左右に動かすというもので、古くより用いられてきましたが、もっと簡単なバタフライハグの方法が確立されてからは、こちらを行うケースが増えてきました。また、トントンというリズミカルな動作が、子供の頃母親の手のひらから感じた安心する感覚を連想させる、という理由も考えられています。心の傷やトラウマは、長期にわたって自分自身を苦しめてしまうこともあります。これはトラウマになるかもしれない、と感じた際に、すぐにバタフライハグを行うことが出来れば、未然に心の傷を防ぐことが出来るかもしれません。失恋、受験の失敗など負の感情が生まれやすい出来事が起きた際には積極的にバタフライハグを行ってみましょう。また災害や事件に巻き込まれるなど、強いトラウマが残るとされる場合は、加えて心療内科などの専門クリニックを受診することが望ましいでしょう。自分自身の心は、自分自身で守っていくことが大切です。